QTAKE 概要
QTAKE によるビデオアシスト
ビデオアシストという概念はハリウッドで生まれました。ビデオアシストとは、収録から編集までのワークフローを効率化する機材やそれを操るオペレータのことです。QTAKE は撮影からポストプロダクションまでをサポートし、最先端のファイルベースワークフローによって、最大限の効率とクオリティを生み出します。
- タッチスクリーンに最適 なUI
- 即座のプレイバック、ループ、スピード調節再生
- タイムコードベースのオートレコード
- RED One, Epic, Scarlet や ARRI Alexa のカメラメタデータの読み込み
- Teradek Cube を使用した Wi-Fi 信号からの取り込み
- 記録可能なコーデック : Apple ProRes, Apple Intermediate, DVCPRO HD, 非圧縮
- オリジナルの信号を記録しながら、並行して H264 Proxy クリップの作成
- リアルタイム波形、ベクトルスコープ、ヒストグラムツール搭載
- 広範囲に及ぶクリップデータベース
- 3D LUT & CDL に対応
- ライブソース (2系統) と収録素材 (2系統) のリアルタイムミックスによる合成確認
- 3Dビデオアシスト。ステレオスコピック 3D 素材の収録、再生可能
- Final Cut Pro XML 書き出し
- CMS EDL 書き出し
- PDF レポート書き出し (素材からテイク、シーン、カメラ、LUT等メタデータも含めたカット表を生成)
- iOS デバイスによるモニタリング、リモートコントロール
主な機能
タッチスクリーン UI
タッチスクリーン操作に適したフィンガーサイズのコントロール、解像度に依存しないユーザーインターフェイスを体感できます。必要とする重要な機能を画面に構成して、あなたの指先に最適なカスタムユーザーレイアウトを作成します。キーボード操作の場合には、ユニークなビジュアルショートカットが用意されています。
瞬時に記録 & 再生
記録した後、QTAKE は自動的にライブモードからディスクモードに切り替わり、クリック操作だけでショット (撮影データ) のレビューを作成できます。また、記録中にマーカーやチャプターを挿入したり、一連のテイクに複数のイン/アウト点を使用することができます。
オートレコード
QTAKE は SDI ストリームに埋め込まれた特別なフラグを使用して RED One, Epic, Scarlet や ARRI Alexa でオートレコード (自動録画) を可能にします。その他のすべてのデジタルカメラには、REC ランによるタイムコードベースのオートレコードを提供します。もうテイクを撮り忘れる心配はありません。
カメラのメタデータ
デジタルシネマカメラ RED や ARRI は、SDI 信号に情報を付加してエンベデッドすることができます。QTAKE は、このデータを読み込み、プロジェクトのワークフローを改善するために保存できます。例えば、カメラメディアのファイル名を読み取ることでオフライン編集に適したファイルを QTAKE で作成できます。
Teradek Cube
STREAM モジュールを使用すると、新たに機器を追加することなく、Teradek Cube トランスミッターから Wi-Fi 信号を直接取り込むことができます。QTAKE は編集に適したメディアで取り込むために、H264 RTSP ストリームをイントラフレームコーデックにトランスコードします。
キャプチャ・コーデック
ファイル容量や画質に基づき、あなたのポストプロダクションワークフローに最適なコーデックを選択することができます。QTAKE は Apple ProRes, Apple Intermediate, DVCPRO HD と非圧縮コーデックをサポートしています。
H264 Proxy クリップ
オリジナルの信号を記録しながら、QTAKE は同時にフレーム処理されたストリーミング可能なデイリーズを作成、記録できます。Light Iron の LivePlay を使用して、テイクが記録された直後に iPad に Proxy クリップをストリームすることも可能です。
スピード調整
標準の再生コントロールに加え、可変速度、またはカスタマイズ可能なランプ (段階的変速) でクリップを再生できます。複数のキーフレームを追加して速度制御を行い、レンダリングなしで瞬時にランプを作成します。
スコープ & 偽色
SCOPES モジュールを使用して、ライブまたは再生画像を分析することができます。リアルタイム波形、ベクトルスコープ、ヒストグラムツールが使用できます。また、このモジュールには画像の露出を分析するための調整可能な False Color (偽色) モードも用意されています。
広範囲に及ぶクリップデータベース
ショットログは、プロフェッショナルなビデオアシストには重要なパートです。QTAKE は、標準的なシーンデータだけでなく、カメラの設定や各種ショットノートなど拡張したメタデータも保存できます。メタデータは記録前/記録中/記録後、どのタイミングでも全てのフィールドを入力することができます。
ビジュアルショット・ブラウザ
QTAKE は必要なテイクを探したり、管理したりするのに優れた直感的なクリップブラウザを持っています。記録したファイルは、ツリー構造のビューとサムネイルの組み合わせで表示されます。監督の気に入ったテイクを評価(例:なし/★/★★/★★★)して、クリップにフィルターを付け加えます。
GPU による画像処理
画像調整用に追加のハードウェア・ボックスは必要ありません。ライブ信号と再生の両方でスケール移動、画像の回転、色補正やガベージマスクを適用できます。このような QTAKE 内部のライブコンポジットにより、ハードウェアミキサーも用意する必要がありません。
リアルタイム・コンポジット
QTAKE を使えば、簡単に VFX ショットの準備ができます。様々なブレンドモードを備えたリアルタイム 2 レイヤーコンポジット (合成) は、ブルー/グリーンバックのキーイングやワイプトランジションを可能にします。この機能は、ライブまたはディスクに保存された任意の 2 つのソースをオーバーレイして使用できます。
レンダリング出力
VFX ショットのために 2 レイヤー以上の層が必要でしょうか?合成の結果を書き出し、出力することでレイヤー数を無限に追加することができます。また、非圧縮 RGB 形式へのレンダリングが可能なため、品質を損なうことはありません。
ステレオスコピック (立体視)
QTAKE HDx2 であれば、3D モニターに直接ライブプレビュー、キャプチャや再生を行うことができます。QTAKE のプロセスは、左目と右目の SDI を業界標準の様々なフォーマットでフィードします。MUXER モジュール を使用した単体の QTAKE システムで、3D リグ 2 つ分の役目を果たすことができます。
3D LUT & CDL
デジタルカメラは通常、フラットな低コントラストの出力を提供します。これに対して、QTAKE は業界標準の CDL カラーコレクションを使用して、リアルタイムにカラーグレーディングを行うことができます。さらに、Iridas 3D LUT をクリップごとに個別で保存することができ、インポートして適用することもできます。
オンセット編集
内蔵の編集ツールを使って、アクションのタイミングや連続性を確認してみてください。QTAKE の特長である直感的なデュアルビューの視覚的なシングルトラック NLE (ノンリニア編集) は、すべてのカットをトリミングし、調整することができます。タイムライン上の各ショットのエフェクトや速度を変更したり、または match-frame 機能を使用して、元のショットを見つけることができます。
サードパーティーアプリケーションへの書き出し
制作のニーズを満たすためには、より高度な編集アプリケーションでの作業が必要になることでしょう。QTAKE は、取り込んだメディアとクリップのメタデータを含んだプロジェクトを Final Cut Pro (以下、FCP) に書き出すことができます。すべてのシーンとショットは、FCP のビンとして作成されます。
ドラッグ & ドロップによるインポート
ビデオ、オーディオ、静止画や CDL カラーコレクションをドラッグ & ドロップで読み込みます。所定のファイルネームパーサーを使用して、AJA Ki Pro, Sound Devices PIX および、その他の外部レコーダーからファイルネームにシーンデータが格納されたクリップを読み込むこともできます。
PDF (カット表) レポート
サムネイルやメタデータを含む撮影レポート (カット表) を PDF で書き出しできます。レポートには、メディアに関連するメタデータの重要な要素 (クリップのシーン、その他のプロパティ) がすべて含まれています。
ネットワークリンク
QTAKE は、キャプチャと再生に最大 18 台のカメラ、または 9 つのステレオスコピック (立体視) 3D リグを同時に 8 つのシステムで制御することができます。有線または無線ネットワークを使用して、いとも簡単に QTAKE をスレーブマシンとして接続することができます。
Videohub コントロール
BMD Videohub の制御をユニークなビジュアルインターフェイスを用いて QTAKE から直接行えます。これにより、ステレオ・ルーティングまたは個々のルートをロックするためにペアを作成できます。また、即座に 16 ルートを切り替えられるよう、最大 10 プリセットまで作成することができます。
GPI トリガー
ライブ画面をモニタリングしながら同時に新しいクリップを記録し、さらにバックグラウンドで再生させるトリガーとして使用することができます。また、コマ撮りの際にはモーションコントロールリグによってスケールモデルを撮影するためのトリガーとして使用しています。
リモートコントロール
サードパーティシステムとの統合を可能にするため、UDP ベースのリモートコントロール・プロトコルを実装しています。このプロトコルは、平行式 3D リグ撮影時にポストを任されるステレオグラファーがリモート制御の際に使用する QTAKE 3D Control (iOS アプリケーション) で使われています。QTAKE 3D Control は、App Store から利用可能です。
QTAKE Monitor
わずか 1.5 フレームという非常に低いレイテンシで iOS デバイスを無線のオンセットモニターに切り替えます。デュアルカメラのモニタリングに加えて、1つの QTAKE Monitor デバイスは QTAKE オペレータとの通信にトークバック機能を使用できます。QTAKE Monitor は、App Store で利用可能です。
コントロール・サーフェイス
QTAKE は、Avid (旧 Euphonix) アーティストシリーズと Tangent Element のコントロールサーフェイスをサポートしています。各パネルはお好みの機能を割り当てるためにカスタマイズすることができます。
3D リグのサポート
QTAKE は、3ality Technica SIP (Stereo Image Processors) から 3D メタデータの UDP フィードを読み込み、または保存できます。OSD を使用すると、リグデータをライブ画像や再生時のビデオ出力にバーンインして表示することができます。
関連動画
WEB セミナー:QTAKE・OVIDE 製品紹介
MIM x IN2CORE x OVIDE = QTAKE in Japan
QTAKE Pro 紹介ビデオ
QTAKE Pro Instant Playback Test
導入事例
QTAKE を使用した主な作品
- The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader (Michael Apted, 2010)
- Resident Evil: Afterlife (Paul W.S. Anderson, 2010)
- Yogi Bear (Eric Brevig, 2010)
- Jackass 3D (Jeff Tremaine, 2010)
- Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides (Rob Marshall, 2011)
- The Darkest Hour (Chris Gorak, 2011)
- The Three Musketeers (Paul W.S. Anderson, 2011)
- Hugo (Martin Scorsese, 2011)
- Captain America: The First Avenger (Joe Johnston, 2011)
- X-Men: First Class (Matthew Vaughn, 2011)
- Thor (Kenneth Branagh, 2011)
- The Hobbit: An Unexpected Journey (Peter Jackson, 2012)
- The Amazing Spider-man (Marc Webb, 2012)
- Lincoln (Steven Spielberg, 2012)
- The Great Gatsby (Baz Luhrmann, 2012)
- 47 Ronin (Carl Rinsch, 2012)
- Underworld: Awakening (Måns Mårlind, Björn Stein, 2012)
- Dredd (Pete Travis, 2012)
- Jack The Giant Killer (Bryan Singer, 2012)
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