AJA 社、FS-HDR v4.0 ファームウェアを発表

カリフォルニア州グラスバレー (2020 年 10 月 7 日) ─ AJA Video Systems 社は本日、新機能の Colorfront Engine™ TV Mode や BBC HLG v1.4 LUT 対応などを含む、リアルタイム HDR/WCG コンバーター FS-HDR 用の無料ファームウェア v4.0 をリリースしました。

Colorfront Engine TV Mode では、ニーポイント (Knee Point) とニースロープ (Knee Slope) の調整機能が加わり、SDR / HDR (HLG および PQ) 変換においてハイライトとロールオフのより詳細な設定が可能になりました。TV Mode は色補正およびカメラ補正の新たな必須機能を提供し、映像出力を大幅に向上させます。TV Mode では、SDR ダウンコンバージョンの際により多くの HDR イメージ情報を使用でき、SDR から HDR への拡張の際にはより厳密に調整が行えます。この新しい TV Mode は単純な曲線ではなく、人間の視覚システムにもとづくアルゴリズムを採用しており、変換プロセスを経ても元の素材の色相を維持します。SDR から HDR および HDR から SDR のシームレスな変換で、グラフィックやインカメラで使用される SDR ブランドカラーを忠実に守ります。

FS-HDR v4.0 は最新の BBC HLG LUT を利用したいプロ向けに、BBC HLG v1.4 LUT を新たに搭載しました。また、HLG から SDR ディスプレイライトへの変換用の LUT 9 も新規導入されました。その他の機能強化としては、撮影現場でカメラとレンズのメタデータをダウンストリームデバイスへ合理的にパススルーするために、幅広いカメラのメタデータ管理スキームに対応しました。また、SDI 出力に付加される VPID (ビデオペイロード ID) の HDR 要素を、チャンネル毎に設定する機能が加わりました。この機能は、一貫した VPID を必要とするワークフローに不可欠とされています。

AJA Video Systems 社、社長 Nick Rashby 氏は以下のように述べています。

「HDR 制作は常に変化しています。HDR ワークフローの増加にともなって、私たちはお客様と一緒に現場で作業をしながらメモを取り、ファームウェア v4.0 に組み込む新機能を考えてきました。FS-HDR ユーザーの皆様に、日常の制作活動をよりシンプルにする強力な新機能をお届けできて嬉しく思います。」

FS-HDR は、1RU サイズでラックマウントできる、多機能で万能なコンバーター兼フレームシンクロナイザーです。リアルタイムでの HDR 変換や 4K / HD のアップ、ダウン、クロスコンバージョンが行えます。業界で定評のある AJA の変換およびフレーム同期技術と、アカデミー科学技術賞を受賞した Colorfront Engine™ の映像・カラースペース処理アルゴリズムが融合された FS-HDR は、リアルタイムの低遅延処理、忠実な色再現が必要とされる、放送局、OTT、ポストプロダクション、A/V のプロフェッショナルにぴったりです。