AJA 社、AWS との共同開発製品 Virtual KONA を IBC 2024 で先行発表

AJA Video Systems 社は本日、オランダ・アムステルダムにて開催される IBC Conference 2024 (AJA ブース No. 7.B19) にて、Amazon Web Services (AWS) との共同開発による、ソフトウェアベースの新しい仮想ビデオキャプチャー / 再生ソリューション「Virtual KONA」の先行発表を行います。

Virtual KONA は、AJA の高品質なビデオ I/O カード用のソフトウェア開発キット (SDK) である「AJA NTV2」と「AWS Cloud Digital Interface (CDI)」が統合されています。この統合により、開発者は世界中で使用されている AJA の技術を活用し、クラウドベースのビデオワークフローを構築できます。AWS CDI は、クラウド内で高品質な非圧縮ビデオを信頼性高く転送するためのネットワーク技術で、レイテンシーはわずか 8 ミリ秒です。これらのテクノロジーの組み合わせにより、メディア制作におけるオンプレミスとクラウドの境界がなくなります。サードパーティの開発者は放送、ライブストリーミング、ポストプロダクションなど、さまざまなアプリケーションに対応するソリューションを、オンプレミスとクラウドのどちらでも構築可能になります。

Virtual KONA と AJA SDK は、AWS CDI への直接接続プラグインを提供します。これにより、KONA をサポートするソフトウェアアプリケーションであれば、簡単にクラウドに接続しビデオの入出力を行えます。AJA のオーディオおよびビデオ I/O カード製品群と同じメディアおよびメタデータ機能の全てを仮想環境でも活用できます。これらの機能を統合するために開発者がゼロからコーディングする必要はありません。

サードパーティのアプリケーションやハードウェアソリューションは、世界中のどこからでもクラウドとローカルのワークステーション間で、非圧縮の高解像度ビデオや HDR ビデオをシームレスに入出力できます。そのため、視覚効果、色補正、編集、放送用グラフィックス、プレイアウト、ストリーミングなど、多様なメディア制作ニーズにスムーズに対応できます。

AJA Video Systems 社、社長 Nick Rashby 氏は次のように述べています。

「クリエイティブおよびライブ制作のワークフローが分散化が進む中で、クラウドとオンプレミスを組み合わせたハイブリッドワークフローへの需要はますます高まっています。ワークステーションとそこで実行されるサードパーティアプリケーションを仮想化し、その処理内容を制作関係者向けにローカル環境のワークステーションへ送信する仕組みは、リモートで制作を行うチームにとって非常に重要です。

AWS CDI には、クラウドで極めて低い遅延速度でライブコンテンツを転送するためのネットワーク技術が採用されています。一方で、Virtual KONA と AJA SDK には、ネットワークとローカルのワークステーション間でメディアやメタデータの効率的に移動させるために信頼性の高い高速 I/O 機能が搭載されています。両テクノロジーは相互に補完し合っていて、より高い価値を実現しています。

今回の技術統合での AWS との協力は素晴らしい経験でした。IBC でお見せでき、嬉しく思います。」

Virtual KONA の先行公開版は、現在 Linux で利用可能です。詳細については、9 月 13 日 〜 16 日にアムステルダムで開催される IBC Conference の AWS ブース (No. 5.C90) と AJA ブース (No. 7.B19) にてご確認いただけます。Virtual KONA は 2025 年のリリースを予定しており、価格などの詳細は正式発表の際にご案内する予定です。