富山県を中心に、イベントプロデュースを提供している株式会社オレンジ・ヴォイス・ファクトリーが、2022 年 10 月に行われた富山短期大学・富山国際大学の『呉羽キャンパス合同大学祭』でステージ企画をプロデュース。イベント会場となったキャンパス内の体育館では新型コロナウイルス感染防止対策として入場規制を設けるため、体育館でのリアル開催と YouTube 配信の “ハイブリッド” 開催が決定した。技術オペレーターとして参加した神成株式会社が会場 / ライブ配信両方の映像演出に対応するシステムを構築。学生側からリクエストされるユニークな画面レイアウトや急な変更にも対応できる映像制作 / 配信システムが必要とされ、1 台の中にマルチな機能を備えた NewTek 社のライブ映像制作システム『TriCaster 2 Elite』が採用された。

関連情報

TriCaster® は、イベント、ライブ放送、ストリーミング放送、社内会議、セミナー、企業ビデオ、商品説明などの様々なコンテンツ配信に利用できます。ネットワークに繋げるだけで、簡単に番組制作、ライブストリーミング配信、配信しながら同時収録も可能です。

映像演出の柔軟性と多様性を支える TriCaster 2 Elite で、大学祭をハイブリッド開催

TriCaster® と NDI® をフル活用したシステムで、学生の自由な発想を活かした映像演出とライブ配信が可能に

株式会社オレンジ・ヴォイス・ファクトリー / 神成株式会社

導入機材
NewTek TriCaster 2 Elite
NDI Tools

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TriCaster は、オールインワン・ライブプロダクション・システムです。

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ハイブリッドイベントを活用して富山県の魅力を発信

株式会社オレンジ・ヴォイス・ファクトリー (以下、OVF) は、音楽コンサート / ライブ / フェスイベントなどのエンターテイメントから、学祭などの教育現場、企業の周年パーティーなどのエンタープライズ向け企画、行政の式典まで、富山県内でさまざまな分野のイベント制作・企画・運営を提供している。

2022 年 10 月に開催された富山短期大学 / 富山国際大学の『呉羽キャンパス合同大学祭』では、OVF が校内体育館で開催されるステージ企画のプロデュースを担当。2021 年の同大学祭はオンラインのみでの開催だったが、2022 年から学内でのリアル開催が決定。新型コロナウイルス感染拡大防止策として体育館への入場者数を制限するため、大学側からリアルとオンラインで開催する “ハイブリッド型” の大学祭をサポートして欲しいと、OVF に声がかかったのだ。

OVF 営業および制作の見角 宗次郎氏は今回の大学祭に、ステージ企画の立案から当日の運営までを担当するディレクターとして参加。学祭に対する大学側のコンセプトや学生が持ち寄ったステージ企画案をヒアリングし、実際の演出に落とし込む役割を担っていた。プランを提案するだけでなく、特別イベントのトークショーでは、企画の進行やゲストの選定・手配もサポートするなど、開催期間中の運営を含めた全工程を一括でプロデュースした。

左 : 株式会社オレンジ・ヴォイス・ファクトリー 営業制作 見角 宗次郎氏 / 右 : 神成株式会社 AVC 事業部部長 泉 悠斗氏

左 : 株式会社オレンジ・ヴォイス・ファクトリー 営業制作 見角 宗次郎氏 / 右 : 神成株式会社 AVC 事業部部長 泉 悠斗氏

今回、ステージと会場の演出だけでなく YouTube (オンライン) 側の演出 / 配信も必要となったため、神成株式会社 AVC 事業部の泉悠斗氏が当イベントの技術サポートと機材オペレーターとして参加した。

神成株式会社 (以下、KAN-NARI) は、富山県内の配信事業を中心にライブ配信やネットに特化した動画の制作を行っており、 AVC 事業部は、年間約 200 件の案件を扱う。富山県の魅力を発信し、地域貢献を目指す活動に積極的に携わっている。

見角氏「2016 年に富山県で開催された北陸最大の eスポーツ大会『Toyama Gamers Day』で、配信パートを担当していた KAN-NARI の泉さんとお会いしました。この大会は私にとってほぼ初めて生配信が加わったイベントでしたが、当時から NewTek TriCaster を導入していた泉さんの画作り・生配信を目の当たりにして、”オンライン配信ではここまで新しい演出が生み出せるのか!” とその多様性に感動した記憶があります。

それ以来、私の担当イベントにライブ配信が伴う場合は泉さんにご協力いただいています。eスポーツ大会だけでなく、富山県内で開催した移住セミナー、企業の社内向けイベントなどもご一緒させていただいて、今回の大学祭でもステージ演出からライブ配信まで携わっていただきました。」

ハイブリッド開催で課題となる映像演出に TriCaster® を採用

学祭のステージ企画は、新入生を加えて実行員会が編成される 4 月から始動している。学校側の要望・コンセプトを確認する打ち合わせから、トークショーの企画・ゲスト選定、ステージ企画に参加する各サークル・団体の学生への複数回に及ぶヒアリング、システムの構成と機材手配など開催当日までの準備まで、およそ半年間かけて学校側と連携して進める。

見角氏「今年のステージ企画では、軽音、ダンス、アカペラなど、各サークル団体が企画した出し物を目の前 (会場) のお客様に見せるだけではなく、YouTube 配信の視聴者へどう見せるかを同時に考えて、本番中は学生自身で両方の演出をチェックする必要があったので、企画する学生側もリアル開催のみとは違った二重の大変さがあったと思います。」

ハイブリッド開催によって企画・制作両チームの工数は増えているが、その分学生からの演出提案の幅が広がったと見角氏は続けている。

見角氏「動画コンテンツが身近な世代だからこそ、目が肥えているんでしょうね。ライブ配信の制作では、テレビ番組や大物 YouTuber に使われるようなハイレベルな演出希望が多くて、あとは演出チェックやリハーサルの段階で急遽アドリブ・変更が入るケースも多かったので、学生さんからの要望をどのような形で演出に盛り込むか泉さんに相談しながら進めました。」

のど自慢大会のレイアウト例

のど自慢大会のレイアウト例

最初は合成映像の前で出演者が歌っているだけの演出予定だったが、学生からレイアウト変更の要望があったため、対応できそうな演出案を学生に提案することとなった。その結果、ステージで歌っている学生に寄った映像と、イベント名や曲名などのタイトル、このステージ企画のためにレンタルしたカラオケマシーン『LIVE DAM STUDIO』からの採点映像を合成するレイアウトが採用された。

会場では学生側からリクエストされるユニークな画面レイアウトや急な変更にも対応できる映像制作 / 配信システムが必要とされたため、1 台の中にマルチな機能を備えたNewTek社のライブ映像制作システム『TriCaster 2 Elite』が採用された。

TriCaster は複数のカメラから入力されたライブ映像に編集・加工・合成などを加え、最終的にインターネットでライブ配信したり、内蔵ストレージに配信映像を保存したりできるほか、演出用の動画素材を本体からビデオ再生して利用することも可能なオールインワン・ライブ映像制作システムだ。多種多様な演出をシステム内で可能にする映像合成ツールと、幅広い製品ラインナップから使用用途に応じて選択できるのが特徴の製品シリーズである。

配信イベントが活性化した当初からこの TriCaster シリーズ製品を使い続けている KAN-NARI の泉氏は、今回の学祭での会場演出 / ライブ配信にもフラッグシップモデルの『TriCaster 2 Elite』を採用している。安価な機材とは違って、その 1 台に十分な機能が濃縮されているところが TriCaster シリーズの一番の魅力だと泉氏は言う。

会場でのライブスイッチングから中継演出までを可能にしたシステム構成

会場でのライブスイッチングから中継演出までを可能にしたシステム構成

カメラ / キャプチャー素材

リアル開催の会場となった体育館のステージ前にはメインカメラとして『SONY PXW-Z280』が 1 台、会場後方にもう 1 台が設置され、どちらのカメラも学生がカメラマンとして操作した。

学生が撮影するカメラの映像トラブルや画被り防止を目的としたサブカメラとして PTZ カメラ『JVC KY-PZ510N』を設置し、泉氏が手元で遠隔操作した。この PTZ カメラは、事前準備やリハーサル時にカメラアングルを決めてプリセットに設定済みだったが、学生からの演出に対する変更希望に合わせて、泉氏が都度手元のジョイスティックでプリセットを更新した。PTZ カメラのアングルを手元で調整するフローは、他の配信現場でも活用することが多いと泉氏は話す。

3 台のカメラソース以外には、プレゼンスライドやテロップ、インサート用の動画や写真も素材として『TriCaster 2 Elite』に取り込まれている。配信卓の後方にはプレゼン・テロップの素材出しと編集を行うラップトップ PC を用意し、プロジェクターを切り替えるディレクターのような感じで、学生自身がスライド切り替えやテロップ作成に対応した。学生制作のテロップ素材は、泉氏が『TriCaster 2 Elite』上で画面レイアウトに載せるためのフローを組んでいる。

YouTube 配信

セキュリティ上の理由で、学内のネットワークを利用した外部へのライブ配信ができなかったため、YouTube ライブでの配信にはモバイルエンコーダー『LiveU Solo』が導入された。他校でのイベント案件でも配信用のネットワーク回線への対策が必要な場合が多く、今回と同様に『LiveU Solo』を持ち込み、モバイル回線をボンディングすることで配信に対応している。

LiveU 製品は、 4G/5Gをはじめとしたモバイル・LAN・Wi-Fi など複数のネットワークに分散伝送する技術を用いることで安定した伝送を可能にする、小型かつ軽量な映像中継ソリューションである。

ライブスイッチング

今回のシステムで『TriCaster 2 Elite』には、以下の素材がスイッチング用として取り込まれた。

  • ステージ撮影のメインカメラ『SONY PXW-Z280』× 2 台の映像
  • 会場後方のサブカメラ『JVC KY-PZ510N』の映像
  • テロップ素材
  • インサート動画 / 画像
  • プレゼンテーション資料
  • 幕間の中継映像 (Skype TX)
  • カラオケマシーン『LIVE DAM STUDIO』からの採点映像

『JVC KY-PZ510N』の PTZ カメラ映像と、テロップやプレゼンスライドの素材は、ラップトップPCから NDI 経由で『TriCaster 2 Elite』に取り込まれた。またラップトップ PC × 3 台からのソースは全て、NewTek が提供する NDI® Tools の『Screen Capture』を利用して、PC 画面を NDI ソースとして『TriCasrer 2 Elite』へ取り込んでいる。

米国 NewTek 社によって開発された IP 映像伝送プロトコル『NDI (ネットワーク・デバイス・インターフェイス)』は、一般的なギガビットイーサネット環境においても、映像、音声、メタデータを、TriCaster や IP シリーズなどのシステム間だけでなく、NDI 互換のさまざまなシステム、デバイス、PC などとリアルタイムに相互伝送することができる。IP を利用した新しいライブビデオ制作ワークフローを可能にするテクノロジーだ。今回のイベント会場でも NDI を活用することで、ソースの取り込み / キャプチャーにおいての自由度を上げることができた。

またプログラムアウトの映像は学校側の記録用として、『TriCaster 2 Elite』と『Blackmagic HyperDeck Studio』× 2 台に収録されている。

モニタリング

ステージ前では NDI ベースのキーボード / モニター / マウス接続ツール『NDI KVM』も利用して、ディレクターの見角氏が全ソースやプログラムアウトをモニタリングできる体制を整えていた。

『NDI KVM』を使用すると、TriCaster に取り込まれている映像ソースをモニタリングしたり、操作用インターフェイスを『NDI Studio Monitor』上に表示させ、PC 側のキーボードとマウスを使って、遠隔で各システムを遅延なくオペレーションすることもできる。

中継映像 (Skype TX)

中継映像 (Skype TX)

今回のシステムで特徴的な演出は『Skype TX』での中継映像だと泉氏は話す。ステージ企画の幕間にライブ配信側の視聴者が離れてしまうことを懸念した学生から、学校巡りの中継企画が提案され、学生が手持ちカメラで学内を散策、模擬店の様子を撮影したり、学生にインタビューを行ったりしている。中継映像の取り込みには Microsoft 社の放送 / 番組制作向けテクノロジー『Skype TX』が採用された。

泉氏「学生から中継企画をもらった際、正直ステージ企画以外にも対応できるほど人員が確保できなかったので、中継撮影は学生にお願いしました。『Skype TX』からの映像受け取り、簡単なテロップ入れ、YouTube 配信への送り出しであれば、私が『TriCaster 2 Elite』で対応できそうだったので、このフローを採用しました。直接 『TriCaster 2 Elite』で『Skype TX』からの中継映像をソースとして受け取り、そのままルーティングすることができたので、学生側でも本線映像のリターンが確認できとても便利でしたね。」

TriCaster と NDI を活用したシステムで、学生の自由な発想を活かした映像演出を実現

本来は演出で使用する素材や配信映像のレイアウトまで事前の打ち合わせを元に仕込みを行い、決め打ちで配信する予定だったが、本番の 1 時間前や配信の最中にもテロップや合成背景用のデータが届いたり、レイアウトの大幅変更が入ったりなど学生からの演出に対する変更希望が多く、先読みのできない状況であった。通常 1 つのイベント企画であれば、企画内容を事前に構成してパッケージ化する流れが多いが、今回のように複数の団体がそれぞれの企画を持ち寄っている場合、各リクエストに対して応用の効く機材・技術が必要とされた。

学生からのアドリブにも臨機応変に対応するとなると、ライブ配信中に画面レイアウトを変更したり、配信裏で気軽にレイアウト変更を仕込み、瞬時に画面を切り替えたりできる TriCaster の柔軟性が活躍することとなった。今回学祭のステージ演出 / 配信で使われたシステムは、KAN-NARI の配信事業で基本セットとしても採用されている。

見角氏「ただカメラを設置してその映像を流すだけの配信であれば問題ないと思いますが、今回の学祭のようにレイアウト構成を事前に用意し、さらにそのレイアウトを要望に沿って本番中にも変更するとなると、柔軟な機能とそれを活用できるオペレーターがいなければ対応できなかったと思います。TriCaster × 1 台と泉さんさえいれば安心の現場になる。KAN-NARIさんに今回と同じシステムで他のイベント事業もお願いしている一番の理由ですね。

学祭の現場でも泉さんのすぐ後ろに学生さんが座って、ディレクターのように演出指示を出していましたが、TriCaster の機能や NDI ツールを活用できる泉さんだからこそ、学生からのリクエストにも応えられた場面が何度もありました。制作側も観客側も満足できる内容を実現できたのは、TriCasterと 泉さんのおかげと言っても過言ではありません。」

TriCaster と NDI を活用したシステムで、学生の自由な発想を活かした映像演出を実現

OVF と KAN-NARI のタッグでは、「呉羽キャンパス合同大学祭」の 1 か月前、2022 年 9 月に開催された北陸最大コスプレ系イベント『富山こすぷれ フェスタ2022』でも同じ『TriCsater 2 Elite』を主軸にしたシステムを採用した。ステージ企画の映像演出とライブ配信に対応するだけでなく、会場に設置された 2 台の大型ビジョンへの映像出しも行っている。学祭で各団体が希望の演出を伝えたのと同じく、本イベントでも各コスプレイヤーのリクエストに合わせてランウェイの背景となるビジョン映像を切り替えていた。

衣装を披露するコスプレイベントは会場でのリアル開催しか不可能と思われていたが、会場に足を運ぶことができない参加者も多く、学祭と同じようにハイブリット開催が決まったことで KAN-NARI が参加することとなった。結果、イベントの制作側とオンラインでイベントを視聴した参加者からは、かなり反響が良かったと泉氏は話す。

泉氏「見角さんと一緒に担当する現場では、新しい演出に挑戦するケースが多いので、まだ試せていなかった TriCaster の新しい機能に挑戦する良い機会にもなっています。

今回の学祭では特に中継企画が新しい経験となりました。これまで Skype 経由でマルチチャンネルのビデオ電話を繋いで、ライブでオンライン対話を可能にする製品『NewTek Talkshow』で Skype TX を使ったことはありましたが、TriCaster 上で Skype TX を直接使用するのは初めてでした。別途ハードウェアを用意する必要や、専任オペレーターを配置する必要もないので、今回の学祭のような人員と予算の限られた現場ではベストなソリューションだったと思います。」

ハイブリッドイベントとリモート制作への展望

最近ではメジャーアーティストのオンラインライブ開催や、社員歓迎会など企業の社内イベントを配信するなど、以前よりもオンライン配信込みの依頼が増えてきたと両氏は話す。

見角氏「今後はこれまでリアル (会場) のみで開催していたイベントに、少しでもオンラインの要素を取り入れて行きたいと考えています。例えば社内イベントのハイブリッド開催を担当させていただいた時には、リアルのみでの開催とは違って、全国の社員がイベントに参加することが叶い、クライアントからの期待値・満足度もかなり高く評価していただけました。富山県だけでなく地方の魅力を全国に発信するためには、ハイブリッドイベントが必須だと思いますね。」

泉氏「今回の学祭では Skype TX を使って学校巡りのライブ中継を行いましたが、オープンキャパスなどもオンライン演出を加えれば、全国どこからでも学生が学内の様子を知ることができるだろうなと考えていました。スマートフォンとインターネット環境さえあれば学生自身で簡単に中継もできる、限られたリソースとコストの中でも取り入れられるシステムなので、学校行事で活用するのにはぴったりだと思います。学園祭に限らず他の大規模なイベントでも楽屋を中継してみるとか、色々な展望が見えてくるだろうと思っています。」

また泉氏の所属する AVC 事業部は、2020 年に自社の配信スタジオ『Sauce』も富山県内に構えている。イベント会場と自社スタジオの 2 拠点間を繋ぐような “リモート映像制作” にもすでに取り組み始めていると泉氏は話す。

泉氏「”リアル×バーチャル” がコンセプトのスタジオなので、各地からの映像ソースをスタジオに集約させて配信するというプロジェクトを、すでに始動させています。2021 年には実際に自社スタジオをサブの配信現場として使用したケースや、東京から送ってもらったソースを、富山のスタジオで配信する案件もありました。」

感染拡大防止の観点から会場内のテクニカルスタッフを減らして欲しいと要望をもらう場合も多く、リソースの削減にはリモート制作の活用が必要だと泉氏は続ける。

泉氏「弊社も一番大きな案件だと、20プラットフォームくらいの配信に対応することもあり、とにかく配信現場では十分な帯域のネットワーク回線を用意するのが一番苦労します。リモート制作であれば、自社スタジオなどすでに環境が整った場所で映像制作 / 配信に対応できるので、労力・人員・コストのすべてを削減できると思いますね。特に地方に拠点を置くスタジオであれば、ネット回線や電気代などインフラにかかる費用も都内より安い場合が多いので、コスト削減にはリモート制作が最適だと思います。」

時代の流れと共に生み出されたハイブリッド開催や、リモート制作という新しいイベントの形。人々を魅了するような演出には、その制作を支える最新機材やツールに対する知識と導入は必要不可欠だが、それらを最大限に活かすのは、”新しく面白いことを、より多くの人に届ける” という熱意なのだ。プロとして映像に関わる人だけでなく、学生から一般企業や個人まで、幅広い層が映像コンテンツと身近に関わる今だからこそ、“会場とオンライン、違った味でどちらも楽しめる” イベントがスタンダードになる日も、そう遠くないだろう。

取材協力

株式会社オレンジ・ヴォイス・ファクトリー
神成株式会社

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